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エターナル・サンシャイン 感想

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https://eiga.com/news/20161013/14/





あらすじ

主人公のジョエルはある日、思いつきで会社と逆方向の電車に乗りました。
海の見える街につき、そこで浜辺を散策し、帰路につこうと電車に乗ったとき、そこで青い髪の女性クレメンタインと出会いました。
クレメンタインは奔放な性格でジョエルとは正反対。
しかし、どこか淋しげな彼女にジョエルは気になってしまいます。
ジョエルはそのまま彼女を家に送ります。
次第にいい雰囲気となり、二人は楽しい時間を過ごしました。
そして、翌日にまた会おうと約束するのでした。

クレメンタインとの時間はジョエルにとってとても刺激的でした。
朝が来て、ジョエルの家に泊まりたいというクレメンタイン。
身支度を整えるため、家に戻るクレメンタインを車の中で待っていると、見知らぬ男に
「ここで何をしているんだ?」と声をかけられます。
少し気になるもジョエルは男の言葉を聞き流しました。

ここで場面が変わり、クレメンタインとジョエルは恋人になっていました。
些細なことで喧嘩をしてしまい、クレメンタインはジョエルの家から出ていってしまいます。ジョエルは反省し、プレゼントを買ってクレメンタインが働く本屋へと向かいます。
しかし、クレメンタインはまるで赤の他人のようにジョエルに接してきます。
さらに彼女にはすでに若い恋人ができていました。

ショックを受けたジョエルはクレメンタインと共通の友人のもとに向かい、事情を聞き出します。
そこで友人から告げられたのはクレメンタインが記憶の除去手術を行い、ジョエルとの記憶を消したということでした。
ジョエルはクレメンタインが自分の記憶を消してしまったことにショックを受け、自分もクレメンタインとの記憶を消そうとするのでした。

病院に向かい、そこで医師と問診を行います。
医師との問診中、クレメンタインとの出会いを聞かれます。
彼女との出会いを語るジョエル。
クレメンタインとの出会いのきっかけは友人の開いた浜辺でのパーティーがきっかけでした。

その日の夜、記憶の除去手術が行われました。
ジョエルはクレメンタインと過ごした記憶の世界へと旅立つのでした。
そこで、様々な思い出に触れていくうちに彼女と過ごした楽しい時間を失いたくないと思ったジョエルは記憶の世界でクレメンタインと逃げ回ります。
しかし、無慈悲にも記憶の除去は行われてしまうのでした。

 

記憶の除去が行われたジョエルはすっかりクレメンタインを忘れてしまいました。
なぜかモヤモヤの晴れないジョエルは会社と逆方向の電車に乗りました。
意図せず、クレメンタインとはじめてであった浜辺にたどり着き、散策し、帰路につきます。
そこで偶然にもクレメンタインと出会うのでした。
しかし、当然ながらお互いにはお互いの記憶がありません。
それでも何故か心が惹かれ合うのでした。

場面は序盤の車の中でクレメンタインを待っているシーンに切り替わります。
クレメンタインは自宅に届いた謎の封筒とカセットテープを手に取りました。
カセットテープをジョエルの車の中で再生すると、そこには記憶除去手術の際に問診で話していたジョエルの悪口を言うクレメンタインの声が残されていたのです。
混乱するクレメンタインと怒るジョエル。
険悪な雰囲気になり、クレメンタインを車から降ろしてしまいました。

クレメンタインは涙を流しながら、意を決しってジェルの家に向かいます。
するとコンポからクレメンタインの悪口を言うジョエルの声が聞こえてきます。
どうやら、ジョエルの家にもカセットテープが届いていたようでした。
そこには彼女との出会いから別れまでが吹き込まれており、二人は真実を知ってしまうのでした。

最後のシーンでお互いが恋人同士だと知ってしまう二人。
クレメンタインはジョエルの家を出ようとします。
しかし、ジョエルはクレメンタインを引き止めるのでした。

 

 

 

 

 

 

感想

この映画は僕がとても好きな映画のひとつです。
本作は物語の時系列が意図的に切り替えられていく。
序盤の何気ないシーンが終盤になって重要なシーンだと気づく映画の構成が実に素晴らしく面白い。

そして何よりもストーリーが実に素晴らしい。
思ってもいない言葉を口にして誰かを傷つけてしまうというのは誰しもが経験のあることだと思います。
僕自身、何度もそういう経験をしてきました。
そのたびにそんな記憶を消してなかったことにしてしまいたいと思うのです。
本作の主人公たちも同じく、互いに傷つけあってしまった記憶を消してしまいます。
しかし、記憶をめぐる中、主人公のジョエルは必死にクレメンタインとの記憶を守ろうと夢の中で逃げ続けます。
どれだけ辛い記憶であろうとも、これは何よりも失いたくないものだったからです。

記憶を失っても人の心は変わりません。
どれだけ、表面的な部分を削りとろうと、深層の無垢な感情は変えようがないのです。
だからこそ、心の底からクレメンタインを愛していたジョエルは無意識に彼女と出会った浜辺に向かってしまうのです。
そしてそれはクレメンタインも同じでした。

最後のシーンでお互いが恋人同士だと知ってしまう二人。
クレメンタインはジョエルにこう言います。

「今はお互いに好きかもしれない。けれど、いつか私のことを嫌いになる。私もきっとあなたに飽きてしまう」

この言葉はある意味で恋愛の本質なのかもしれません。
ずっと愛し続けるというのは本当に難しいことなのでしょう。
実際、ジョエルとクレメンタインは一度、それで大切な記憶を手放してしまったのです。それはお互いによく分かっていることでした。
しかし、ジョエルはこう言うのです。


「それでもいいよ」

僕はこの一言がこれまで見てきた映画の中でも特に好きなセリフです。
それでもいい。
それでもいいから君と一緒にいたいという本当に強い気持ちがこもったセリフでした。
ぜひ皆さんにも見ていただきたい素晴らしい映画です。